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理事長現る(伝統技法研究会編)

29日の土曜日に伝統技法研究会の取材を受けるため、理事長にわざわざ東京から戻ってきていただきました。まずは事務局にて水中乾燥に関するひととおりのレクチャー、最新の情報をお話ししてから、甲賀森林組合と溜池を視察して頂きました。

和やかな雰囲気ですが、話の内容は凄いレベルです。
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森林組合の倉庫に置いてある水中乾燥材です。奥の上段は人工乾燥のもの。同じスギとは思えません。違いが歴然ですね。
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伝統技法研究会の御3人はその後、奈良で取材とのことでした。ほとんど手弁当とのことで、伝統技法研究会の方の熱心さにもとても熱いものを感じました。遠路、ありがとうございました。
久しぶりに甲賀・森と水の会っぽい投稿でした。(川端建築計画 川端眞)

# by moritomizunokai | 2013-07-01 09:57 | 雑感  

記憶を継ぐ家の引渡し

2009年の1月にリフォームをご相談を受けてから4年。ようやく記憶を継ぐ家の引渡しができました。(まだ未完成の部分もあるのですが。。。)
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以前の建物もただ解体するのではなく、引き倒し実験に使用させていただき、伝統構法の貴重なデータとなりました。
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個人の住宅ですので、あまり写真が載せられませんが、記憶を継ぐ家のコンセプト「以前の家がそこに存在したことを思い起こさせるような家」が実現できたと思います。水中乾燥材を使い、石の上に大工の手刻みによる木組みで丁寧につくりました。壁は地面から生えてきたような納まりです。
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以前もそこにあった縁側には、山元さん作の障子で全開放できます。午後の暖かい日差しが入っていて、すでに息子さんがこの特等席を独り占めしていました。
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家の中心はメースンリーヒーターです。オーブンもついています。宮内さんが真剣な顔をしているのは、お金の話をしてるから???
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実はこのストーブにはもう一つ秘密があります。後側がこんな形をしています。決して階段ではありません、へんな形をしたストーブなだけです。自己責任での上り下りに私は関知しません。建築主さんには好評でした。(川端建築計画 川端眞)
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# by moritomizunokai | 2013-04-09 12:01 | 木造住宅のこと  

あけましておめでとうございます

あけましておめでとうございます。
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去年も伝統構法一色といった一年でした。そして何よりも大きな出来事だったのが、三重塔の構造設計に取り掛かったことです。はじめは手探り状態でしたが、ようやく構造システムがわかりかけてきたところです。予定では昨年に完了しているはずだったのですが、不測の事態が頻発したため、現在、必死のパッチ状態です。加えて伝統構法委員会も大詰めで、実験の報告書や計算事例の作成など、やらなければならないことが山盛りです。ということで、長めだったお正月休みもすべて返上して作業を続けていました。(飲みながらですけど)
3月でまとめられる設計法ですが、標準設計法が結構いい感じです。計算はほどよく面倒臭いので架構を理解してからでないと取り掛かれないのですが、ほぼ四則計算だけでOKです。一定の制約があるものの、石場建てもできます。あとはこの設計法に国交省のお墨付きがもらえるかだけです。(川端建築計画 川端眞)

# by moritomizunokai | 2013-01-06 19:36 | 雑感  

理事長現る in Eディフェンス

ご無沙汰しています。書くことがなかったわけではないのですが、Facebookなんかでちょこちょこと近況を書いているとブログが面倒になって・・・。
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久しぶりに理事長が現れました。場所は兵庫県三木市のEディフェンスです。9月18日と19日に「伝統的構法の設計法作成及び性能検証実験検討委員会(長すぎる)」の実大振動台実験がおこなわれました。理事長は材料部会で水中乾燥の謎を解明中の研究者として、副理事長の宮内さんと私は損傷観察などの働くおじさんとして実験に参加しました。今回の実験の最も大きな特徴は、試験体が実際に建てられている伝統的構法の建物に近いことです。具体的には、
 1.部分2階(総2階でない)
 2.偏心している(南側は開口だらけ)
そして何といっても
 3.石場建て
これだけでも胸が高鳴ります。しかしこれに加えて、2棟のうちの片方には柱脚に地長押を設けて、柱脚を固定した場合の挙動や土台式の石場建てを模擬したりと、実験内容も盛りだくさんです。
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実験の様子はこちらに公開されていますし、詳細な数値もじきに報告されるはずですので、感想を少しだけ・・・
18日の加振はどちらの建物も震動台に固定していませんでした。するとどちらも同じような損傷をするのですが、当然ですが地長押で繋がれている柱脚は傷みがありません。19日の1回目の加振では地長押を振動台に固定したのですが、滑らない分、上部の応答が大きくなりました。前日の加振で傷んだ壁を2Pだけ荒壁パネルに取り替えてあったのですが、その損傷の差が顕著でした。そして最終加振は地長押を固定しないで800ガルを越える巨大地震波が入力されました。おおかたの予想に反して両方の試験体とも損傷はあまり増えておらず、石場建ての免震効果が証明されました。もし、地長押を固定したまま加振していたらきっと倒壊していたと思います。
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最後にひとつだけ秘密の情報を。地長押が一般的ではないと言われる方が多かったのですが、試験体は地長押を推奨したり、仕様規定にしようとしているわけではありません。階高を変えずに柱脚を拘束するためのアイデアです。何れにしても、柱脚がバラバラにならないディテールを考えないと、隅柱に写真のような損傷が発生します。この柱が折れたからと言って建物が倒壊するわけではありませんが・・・。

伝統木造に接して以来、多くの実務者が語ってきた石場建てに関する素人的で叙情的な話(つまり石場建ては免震効果があること)が、条件さえ揃えば大筋正しいことが証明される結果でした。標準設計法もかなり簡易な手法で既に概要ができていますので、少ない手間で開放的な石場建ての確認が降りる日もそう遠くないと思います。(川端建築計画 川端眞)

# by moritomizunokai | 2012-09-20 17:22 | 木造住宅のこと  

琵琶湖の放射能汚染を危惧していますFROM鈴木有先生

鈴木有先生から標記のメールが届きました。西日本では何事もなかったかのように毎日が過ぎていきます。そして誰も何もいわないことをいいことに、統計的な優位性を立証させないための放射能汚染の拡散が企てられているのではと疑いたくなります。以下、鈴木先生のメールを転載します。

放射能汚染物質も混じる(重金属・有機化合物・アスベストなども含みます)、震災がれき広域処理の問題が、足下に迫って来ました。
近江は盆地で、しかも、琵琶湖を真ん中にして、どこも水系が繋がっていますから、県内のどこかで、焼却や埋め立てが行われると、汚染が堆積し、あるいは循環する危惧があり、お互いに一蓮托生、運命共同体です。
とりわけ、近江八幡市で、焼却灰の受け入れと、湖岸近くでの埋め立てが行われたら、事態は深刻になります。
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取り急ぎ、情報を集めて、ここに至る状況を整理し、自分自身の受け止め方を考えながら、現状を知ってもらい、行動につながるためのレポート、を作りました。
添付ファイルでお届けしますので、ご一読願えると、嬉しいです。
もちろん、それぞれのご判断によりますが、もし有用な情報とお考えいただけるようでしたら、お仲間の方々にも、お知らせ願えれば、幸甚に存じます。
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# by moritomizunokai | 2012-04-19 16:38 | お知らせ