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実験はすごいが設計法は?

兵庫県三木市のE-ディフェンスで行われている実大実験も明日からいよいよ3週目です。まだまだ解明されていないことが多いといわれる伝統的構法ですが、実験自体は精度良く行われているようです。例えば1階の応答値が15分の1ラジアンのときの性能が知りたい場合、土壁パネルの配置でほぼ予想通りの変形になるよう計画されています。伝統的構法の解析技術がここまで来たのかと思う反面、設計法にどう反映されるのかという不安が募ります。今も限界耐力計算で建築確認申請を出すと、小壁の高さに対する補正など、細かな訂正をさせられます。いくら伝統的構法が構造と意匠が一体だといっても、ほんとうに些細な変更さえ許容できないことになりかねません。ましてやリフォームや増築となればなにをかいわんやです。在来工法の筋かいであれば例えば2Pの片筋かいは1Pの片筋かいの2倍で、階高による補正もありません。いい加減といえばいい加減ですが、柱だけでも100本もある木造ではそれくらいいい加減でないと根気が続かないという実務者の事情もわかっていただきたいのです。(川端建築計画 川端眞)

by moritomizunokai | 2011-01-18 12:03 | 木造住宅のこと  

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