最後の地域建築学
2009年 10月 07日
10月5日に最後の講義をおこないました。といっても、この講座の最終日は特別講義として、建築家にその人の考える地域建築を語ってもらいます。この日は笠原啓史さんにお願いしました。話は飛びますが、スローアーキテクチュアという言葉をご存じでしょうか。2003年のカーサブルータスで特集されています。その中でピーター・ズントーが紹介されているのですが、実は笠原さん、ズントーの建築を見るために昨年スイスへ行かれたのです。自分では多分一生行けないので、無理を言ってズントーネタをお願いしました。
ズントーの建築はもちろんすごいのですが、普通の街並みにも感動です。歴史的な建築と近代建築がどれもきちんと造られていて、プレファブや新建材の安物は見あたりません。そしてあたりまえのことですが、歴史的な構法や材料が現在の新築にも同じように使われています。猫の目のように変わる日本の建築基準法とは正反対で、成熟した社会の安定感を感じます。(川端建築計画 川端眞)

by moritomizunokai | 2009-10-07 10:04 | 雑感